参議院 厚生労働委員会 第4号

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 我が国は少子高齢化社会に突入しており、少子化対策が喫緊の課題となっております。社会全体で子育てを支援する仕組みを構築し、子どもを安心して産み育てていけるよう子育て支援を強化することは大変重要なことでございます。
 児童手当の拡充、また待機児童ゼロ作戦の推進、妊婦一般健康診査を十四回までの拡充、また出産育児一時金を四十二万円まで拡充させるなど、子育て支援に最も力を入れてきた公明党といたしましても、この法案が子育て支援策の一環であり、一歩でも前に進むのであれば、評価すべきものと考えます。
 しかしながら、こうした手当などの現金給付だけでなく、保育サービスの充実などの現物給付、そして育児休業の普及促進などワーク・ライフ・バランスの推進、さらには子育て世代である若者の雇用の安定などが総合的に拡充されて初めて子育て支援という政策目標を進めることができると考えており、現金給付だけでは他の施策とのバランスが悪いのではないか、また恒久財源の確保もされていないためにまだクリアしなくてはいけない課題が山積しているのではないかと考えます。
 本日は、そうしたことを含めて質問を申し上げたいと思います。
 今回の法案は、昨年の衆議院選で民主党が政権公約の中で約束していた全額国庫負担を棚上げして、児童手当の仕組みを維持する一方、支給金額も二万六千円の半額となっております。これは一年間の時限法であり、本来ならば民主党がこれまで国会に提出してきた恒久的な子ども手当法案を提出すべきであります。
 そこで、大臣にお聞きをしたいわけでございますけれども、なぜ平成二十三年度以降と分けてこのような平成二十二年度のみの法案を提出してきたのか、また、この法案は平成二十三年度以降の法案とは別物であると考えてよいのか、この点に関しまして見解をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) まず、この今御審議いただいている法案というのは平成二十二年度のみの法案でございますけれども、これについては、一つは財源をめぐって様々な議論がございまして、昨年十二月の四大臣合意において二十二年度の単年度措置として決定をしたということが一つございます。そして、これはマニフェストにも書かせていただいておりますけれども、二十二年度については半額実施というようなことがございました。
 そして、この児童手当の仕組みを残したのはなぜかということでありますけれども、これについては、児童手当の部分については、国、地方、事業主が費用を負担する、その部分についてはその仕組みを残しているというようなこと、そしてその児童手当の事務的な手続のスキームというのは利用をさせていただいて、年に三回支給というような仕組みは変えずに行くというようなことであります。
○山本博司君 さらに、今回の法案は、今大臣がおっしゃられましたとおり、この児童手当の仕組みを基本的にそのまま活用して支給範囲や支給額の拡大について国庫負担を上乗せしておりまして、実質的な児童手当の拡充法案でございます。
 昨年の概算要求時点では大臣は全額国庫負担を主張されておりましたけれども、なぜ今回、児童手当制度の仕組みを残すように変化したのか、この点はいかがでございましょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは財源の、予算編成の中でいろいろな考え方が議論をされ、それぞれ大臣の考え方もあったわけでありますけれども、もちろんこれは内閣でございますので、この四大臣がいろいろ議論の末、合意をして今のような形になったということでありまして、一つは財源の問題があったということであります。
○山本博司君 公明党はこの子育て支援に最も力を入れてきた政党であると自負しているわけでございまして、これまでにもこの児童手当は、昭和四十七年の創設以来、我が党が中心となって更なる拡充を訴えてきた結果、限られた財源の中から少しずつ支給範囲や支給額が拡大されてきたわけでございます。
 今回の法案は、児童手当の仕組みがそのまま残されており、そこに支給範囲や支給額が拡大されていったことを考えますと、実質的な平成二十二年度限りの単年度の児童手当拡充法案と考えるわけでございます。
 このことは公明党党内でも検討を行った際にも修正案等にも盛り込む必要があるのではないかという議論にもなったわけでございますけれども、修正案の提案者にこの点に関しましての見解を伺いたいと思います。
○衆議院議員(古屋範子君) この度の子ども手当法案は児童手当制度をそのまま残しております。児童手当を拡充したような制度設計となっているわけであります。委員御指摘のように、本法律案は実質的には平成二十二年度単年度限りの児童手当拡充法案である、このように考えております。
○山本博司君 それでは、大臣にお伺いを申し上げたいと思います。
 児童手当の仕組みを単年度残したということは、地方負担又は事業主負担を残していることになるわけでございますけれども、なぜ今回残したのか。社会全体で子育てを支援して少子化対策に取り組むという観点からは、費用負担をするということで責任を果たす意味合いもあると考えるわけでございます。
 それでは、二十三年度以降も何らかの地方負担、事業主負担を残す可能性があるのでしょうか。もし残さなければ地方や事業主の子育て支援に対する責任が減じられることにもつながることになるわけでございます。また、画一的な現金給付は国が、サービスの充実などの現物給付は地方と、こうした役割分担を決めるのであれば、子ども手当だけを先に出すのではなくて、本来総合的なパッケージを示すべきと考えるわけでございます。もし一方、地方負担とか事業主負担を残して平成二十三年にやるのであれば、これは民主党のマニフェスト違反となるわけでございます。
 どちらにしても、その場しのぎの政策決定ということで、子育て支援の意義が軽視されるようなことがあっては断じてならないと考えるわけでございますけれども、こうした点も含めて大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今、パッケージというお話ありましたけれども、この二十三年度につきましては、今の財源の部分についてはこれから議論をするということでありますが、ただ、幼保、幼稚園、保育園の一体化もちょうど平仄を合わせて議論をいたしまして、そして来年の二十三年度の通常国会に幼保一体化等の法案も出すということで、恐らくその国会では現物支給と現金給付併せた議論がなされていくというふうに考えております。
 そういうような中で、現物給付、現金給付含めた財源の在り方というのもその制度設計の中で議論をしていって決めていくということでありますが、幼保一体化などの議論をする枠組みは、これはもう政府の方で設置をされておりますので、その中で私も加わって政府全体で議論をしていきたいと考えております。
○山本博司君 この事業主負担をなくすということになりますと、児童手当で事業主拠出金、これを財源に実施している事業がございます。児童育成事業ということでございますけれども、こうした点は二十三年度以降はどのように考えているかということでございます。
 この児童育成事業は、例えば放課後児童クラブ、また病児・病後児の保育事業、家庭的保育事業など、働きながら子育てができる環境整備に大いに役立っている事業でございます。仮に一般会計で行われる場合には、そのときの財政状況によって縮小されるとか廃止などに追い込まれる懸念もあるわけでございます。今後更に本来であれば拡充すべき事業にもかかわらず、財源に関しまして不安定にすることは問題があるのではないかと、こう考えるわけでございますけれども、この点に関しての大臣の見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 児童手当法に基づいて、現在、事業主の拠出金を財源として今おっしゃられた放課後児童クラブを始めとする児童育成事業を行っておりまして、この事業は、これは非常に重要な事業だという認識は持っておりますので、この事業はもちろん継続をしていくということでありますが、ただ、財源につきましては、先ほど申し上げました現物支給と現金支給の一体的議論の中で決定をしていくということになると思います。
○山本博司君 それで、この児童育成事業の事業そのものを是非拡充する形で検討を進めていただきたいと思います。
 次に、支給対象に関しまして確認を申し上げたいと思います。
 平成二十二年度における子ども手当の対象には、児童養護施設に入所する子どもや里親の下にいる子ども等に対しては、子ども手当の支給対象とはなっておりません。しかしながら、この法案の子どもの健やかな育ちを支援するという趣旨から考えますと、こうした子どもたちへの支援は必要でございます。
 今回の修正案では、附則の第二条第一項に、「政府は、児童養護施設に入所している子どもその他の子ども手当の支給対象とならない子どもに対する支援等を含め制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるもの」となっておりまして、これは検討が進むことを期待しているわけでございます。
 そこで、修正案の提案者にこの項目を盛り込んだ趣旨に関しましてお伺いをしたいと思います。
○衆議院議員(古屋範子君) 本法律案では、子どもの監護と生計同一又は生計維持を子ども手当の支給要件としております。このために、例えば児童養護施設に入所している子どもや里親に委託をされた子どもといったこれらの要件を満たさない子どもは、子ども手当の支給対象となっておりません。しかし、子ども手当の趣旨からすれば、本来このような子どもにつきましても支援を行うことが必要であると考えております。
 この点について、政府においては、平成二十二年度は予算措置として、安心こども基金の活用により子ども手当相当額が行き渡るような措置が検討されていると聞いております。これが適切に実施をされますよう、附則二条一項は、このような措置を始めとして、児童養護施設に入所している子ども等に対する支援等を含め制度の在り方について政府において検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることということを法律に明記いたしました。
○山本博司君 ありがとうございます。
 平成二十三年度以降、この修正でしっかりとした支援がなされるものと考えるわけでございますけれども、早急な対応が求められておりますのがこの平成二十二年度でございます。こうした児童養護施設に入所する子どもとか里親の下にいる子どもたちに対して政府はどのような支援をしていくかということでお聞きをしたいわけでございます。
 今お話にございましたように、二月九日の衆議院の予算委員会等でも、鳩山総理、また大臣も、このことに関しましては、必ずやります、約束をいたしますと、こういう発言もございました。
 安心こども基金の地域子育て創生事業の活用で実施をするということでございますけれども、具体的にどのような形で実施をされるのか、お伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(山井和則君) 山本委員にお答えを申し上げます。
 今御指摘がありましたように、児童養護施設に入所する子どもや里親の下にいる子ども等には子ども手当が出ませんが、これについては、やはりそれと同額のお金を平成二十二年度においては安心こども基金の活用により支給することを検討しております。具体的には、子ども手当相当額を受け取った施設又は里親の方が親の代わりとして子どものために使用していただくことを検討しております。
 現在考えている事業の枠組みの検討案については、二月二十五日に開催した全国児童福祉主管課長会議において地方自治体の方々にお示しをいたしました。実施方法など具体的な内容については地方自治体の意見も踏まえながら現在検討しているところであり、地方自治体の事務が円滑に行われるように配慮してまいりたいと思います。
○山本博司君 やはり地方の公明党の議員の方からも、この利用に関して懸念されている部分がございます。
 例えば、今回のこの地域子育て創生事業に関しましては、申請が市町村でございますから、それを申請しないといけない。市町村ではその対象者を確定をしないといけない。そうして、それを都道府県の、この基金をどう活用するかということで地方自治業務に任されているわけでございまして、果たして隅々までこうした方々に行くのかどうか。また、これは本来、子どもには行きませんから、施設側に行くということですから、そういうことも含めて大丈夫なのかどうかという、そういうことが問い合わせであるわけでございます。この点はいかがでしょうか。
○大臣政務官(山井和則君) このことにおきましては、予算委員会で長妻大臣も公明党の委員の方に答弁をさせていただきましたように、しっかりと必ず届くようにしていきたいと考えております。
○山本博司君 これは大事なことでございますから、これから六月までの形で時間がありませんので、是非その点に関してお願いを申し上げたいと思います。
 もう一つ、支給対象に関連してお伺いをしたい部分がございます。
 配偶者からの暴力を受けているドメスティック・バイオレンスの被害者の方でございまして、子どもを連れて別居するなどしていた場合、生計を維持する程度の高い方の方が支給先となるために、加害者に対して子ども手当が支給されるおそれもございます。しかし、この手当の趣旨から考えれば、子どものために確実に使われる必要があるため、加害者ではなくて子どもを連れた被害者に支給する仕組みの導入が求められておるわけでございます。また、加害者に行方を隠すために住民登録ができない被害者に対しても配慮が求められております。
 こうした状況に対して政府は具体的な検討を行っていると聞いておりますけれども、状況に関しまして御報告いただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これに関しましては、ドメスティック・バイオレンスの被害者に対する給付でございますけれども、これは、例えばその母親がDVの被害者でお子さんを連れて避難をされておられると、しかし住民票は御主人のところに残していると。なぜならば、仮に住民票を移動させると、御主人が察知をして捜し出されてしまうという御懸念もあるということもあるかもしれません。そういう場合でも、住民票がないその母親が住んでいる町、市に相談をしていただいて、婦人相談所等が発行するDV被害者に係る証明書というのを居住の自治体が発行をしていただくという手順にしておりまして、それを添付してその住んでいる自治体に申請をすれば子ども手当を受け取れると、こういう手はずにしております。
 これについても、よく地方自治体に協力を願うようにコミュニケーションを良くして怠りなきよう実施をしていきたいと思います。
○山本博司君 是非ともそうした配慮でお願いを申し上げたいと思います。
 次に、地方自治体の事務負担についてお聞きを申し上げたいと思います。
 この法案が成立をしまして平成二十二年四月一日から施行された場合には、最初の支給は六月と聞いております。今まで児童手当を受け取っていた世帯につきましては、二月、三月分は児童手当だけの分でございまして、四月、五月分は子ども手当の分となります。ところが、そうした世帯に加えまして、新たに受給対象であるこれまで児童手当を受給していない世帯、約五百万世帯とも言われておりますけれども、そうした方々は新しく申請をしてもらって四月、五月分を支給される。
 こうした複層的な対応がこの期間に求められるわけでございまして、市町村、地方自治体はこの四月、五月で制度の周知、広報、また申請書の発送、またこうした受給者リストの作成、当然システムの改修を含めて行い、振り込む場合の金融機関の連絡、こういう多岐にわたる事務作業が発生するわけでございます。地方自治体からの、六団体からの要望等でも、こうしたことに関して余りにも短過ぎるのではないかと、こういう意見もあるわけですけれども、この二か月の間で処理していかなくてはならないためにこの六月の支給に間に合わない自治体が出るのでないか、こういう懸念もあるわけでございます。
 子ども手当支給事業を行う市町村にとりましては、国で決められたものである以上は住民の期待を裏切るわけにはいかないために懸命になって努力をされると思うわけですけれども、これだけの大きな制度変更であれば、少なくとも半年程度の準備期間があってもよかったのではないかと考えるわけでございます。初めに六月支給ありきで始めたことによりまして、こうした実務を担当する地方自治体の事務負担が増大になって問題があると考えるわけでございます。
 こうした地方自治体の事務負担をどのように認識をして、予算措置も含めて対応をどう取られるか、大臣、お示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 確かに今御指摘いただきましたように地方自治体の負担が増えるということで、我々はこれは丁寧に説明をして地方自治体の御意見も聴きながら進めていきたいということで、一月十五日、あるいは一月十八日、二月二十五日、今年に入って三回、地方自治体の児童手当、子ども手当を担当するだろう部署の方に、本当に恐縮でありましたけれども御足労いただいて東京に来ていただきまして、直接そこでも、法案は成立しておりませんので、できる範囲で説明を申し上げるということをいたしました。
 実際に、今、平成二十二年度の予算ベースですが、児童手当を対象とする児童が一千二百三十九万人、子ども手当が対象となるだろう児童が一千七百三十五万人ということで、五百万人程度増えるということでありますので、その中でコンピューターのシステム改修というのも、これは非常に細心の注意を払っていただいて実施をしていただかなければならないんですが、これについては、第二次補正予算で御了解をいただいて百二十三億円を付けさせていただいて、原則は人口規模に応じて補助をするということで、一定の予算面での配慮もさせていただいているところであります。
 いずれにいたしましても、細かい解釈とかあるいは手順について地方自治体が御疑問を持ったときにきちっと対応できる窓口をつくって、怠りないように六月の支給ということをサポートするように我々も努力をしてお願いを申し上げていくということであります。
○山本博司君 今、今回のシステム改修ということでございますけれども、今回は児童手当システムとは別の子ども手当のシステムを別途つくらないといけない。それも、新規の台帳システムとか支払システムとか、また支給状況統計システム、三つの大きなそうしたシステムが合体をされた形でございまして、地方自治体ではシステム改修ということで補正予算では予算が付いておりますけれども、あるメーカーなんかはシステム構築が間に合わない自治体に対してこのソフトウエアを提供しますよというふうなことがもう既に出ているぐらい、こういう問題もございます。
 現実的に、例えば六月に支給ですけれども、振り込まれるのはいつでしょうか。六月十日でしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは市町村によって異なりますけれども、基本的には児童手当が続いたら振り込まれるであろうときに振り込まれるのではないかというふうに考えておりますが、これは地方自治体によって異なるということであります。
○山本博司君 これ、六月十日とかそういう時期に振り込まれるとしたら、じゃ金融機関に対して連絡をしないといけないわけですけれども、通常これは五月の二十日ごろだというふうに言われています。五月二十日ごろまでに金融機関に振り込むということは、それまでにその受給の申請のリスト、こういったものを全部つくっておかなきゃいけないんですね。ということは、地方自治体が四月の中旬ごろにはそうした五百万の方々を含めて申請を出さないといけないわけですけれども、こういう六月の支給ということをさかのぼってずっと行った場合に、これは早く厚労省がガイドをきちっと出す、この通知をいつ出すかということを明確に出さないと後が全部遅れてしまうんです。
 足立区は九万人の受給者がいるそうでございますから、当然そうしたことが一気に区の事務負担になってくるわけでございまして、なおかつ、先ほど、外国人の方とか様々な対応を現場はやるわけですけれども、具体的にいつそうした通知を出すんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは法案成立後速やかに出すわけでございますが、その前にもできる範囲でかなり、先ほど、実際に東京にお呼びをして御説明をしたり、あるいは通知にしても、今年の二月二十六日には子ども手当に係るQアンドA、このQアンドAも四回目でございまして、二月一日はQアンドAも出しましたし、四回目のQアンドAを地方自治体にお出しをして、怠りないような形で地方自治体の方々からの問い合わせにも答えていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 六団体からは、どうしても間に合わない場合は六月じゃなくて十月に回していただけないかという、そういう柔軟な対応をというようなことも言っている団体の要望がありますけれども、これはどうなんでしょうか、必ず守るんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) もう今、先ほど申し上げましたように、今年に入ってからもうそういう方向で地方自治体の皆さんも六月支給に向けて全力で取り組んでいただいているというふうに承知をしておりますので、我々としてもそれについて怠りがないようにいろいろ情報提供、お願い、連絡をしていくということであります。
○山本博司君 これ、現場が大変混乱をするわけでございますから、速やかにそうした対応も含めて、相談窓口等も言われておりましたけれども、こういう対応が現場で混乱しないような形でお願いをしたいということを申し上げておきたいと思います。
 もう時間がありませんので、最後、一問だけさせていただきたいと思います。
 今回の法案は国が公費を負担をして行う事業でございますので、政策効果というものを数値的に確認をしていくことが大事でございます。世論調査などでも、子どもの健やかな育ちがどのぐらい支援されたのか検証する必要があると考えるわけでございますけれども、具体的な政策効果をいつごろどのような形で検証をしていくおつもりなのか。この点、最後に大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これは、平成二十二年度にはこれ、一年間の一万三千円という措置の法案でございますけれども、それを六月に支給が開始をされるわけでありまして、そのときにそのお金が具体的にどういうものに使われてどういう効果があったのかというようなことは、六月から始めるのかその次のときから始めるのかは別にして、その実態把握を当然平成二十三年度の本格施行の制度設計の中で役立てたいと思っておりますので、それに間に合うような形でその検証をしていきたいというふうに考えておりまして、その結果が出ればそれは速やかに公表させていただきたいと思います。
○山本博司君 是非とも、大事な検証でございますので、しっかり進めていただきたいと思います。
 質問の、あと残っておりますけれども、これは改めてまた次回ということで、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。