参議院 国土交通委員会 第12号 平成30年5月17日
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
今日は、三人の参考人の皆様、大変貴重な御意見いただきまして、ありがとうございました。
それでは、早速質問に入らせていただきます。
今回、このバリアフリー法の改正、共生社会の実現ということを目指して、大変大事な法案であると思います。
そういう意味で、やはり、私も四国でございますので、特に課題としても出てまいりました、地域の取組の課題といいますか、やはり地方がしっかりこうした、バリアフリー法の改正が、推進をしていくということが大変大事でございます。そういう意味で、今回、法改正の中には、市町村がバリアフリーの方針を定めるマスタープラン制度を創設をするということで、これを具体的な形で進めていこうというふうに言われております。
ただ、この基本構想という、それ以前の構想が自治体の二百九十六ですか、約二割弱しかやらなかったということも含めて、そうした地方にこれからこうした法整備を進めていく上で、課題であるとか、また、これをどう進めていったらいいかということを、それぞれ各三人の参考人の方々から御意見をいただければと思います。
○山本博司君 ありがとうございます。
それで、秋山参考人にお聞きをしたいと思いますけども、私、愛媛県の出身ですので、酒向正春さんという、健康都市福祉構想ということのプロジェクトに参加をされているということで、秋山参考人もNPOの健康まちづくりの理事長もされていらっしゃるということで、このバリアフリー法が整備をされる中で、やはりこうした健康、医療、福祉、国交省としてもそうしたガイドラインを出しておりますけれども、このやっぱり推進といいますか、まちづくりの中にこういう健康、医療、福祉という、そういうまちづくりを含めた推進をすることが大変大事だろうと思うんですけれども、その辺の御見識をいただきたいと思います。
○参考人(秋山哲男君) 秋山です。
地方創生で一番大事なところは、健康でその地域で安心して生活できることが基本目標になると思うんですが、そのためには外出環境をどういう形でつくっていくかというところがございます。
そういう意味で、今回、バリアフリーの法律と本当は立地適正化だとかあるいは地域包括ケアだとか、それを串刺しにして地域の政策としてつくり上げていかないと難しいなと。その実践で、移動がどの程度困っているだろうかを立証するための調査を来週ぐらいから掛けようと思っているんですね。人々のモビリティーは、自動車の免許を持たない人がどの程度いて、どこまで自分の交通費の負担力があるか、そして、その負担力がない人は一体どういうモビリティーの現実があるのかというところをちゃんと議論をしないといけませんので、そこのところのデータを今取りたいというふうに思っております。
以上です。
○山本博司君 ありがとうございます。大変大事な視点だと思います。
秋山参考人に最後にもう一問お聞きしたいんですけれども、共通して皆様おっしゃられましたのは、新しい技術、AIとかICTの活用ということを通してその支援をしていくべきだということでお話ございました。私も、東京メトロの視覚障害者の方々の実証実験にも参加させていただいて見させていただいたんですけれども、非常にそうしたシステムというのは大変大事だと思っていまして、ただ、オープンデータの標準化の問題とか、あと支援の部分で更に国としてもやはりそういう部分を積極的にやらないといけないんではないかなと思っているんですけれども、その点ちょっとお聞きしたいと思います。
○参考人(秋山哲男君) 秋山です。
AI、ICTについては、実験的には羽田空港でやったり幾つかやってきたんですが、なかなか、情報関係の速度が非常に変化が激しいので、それとユーザーがいますので、どうやってつくり上げていくかはまだ悩んでいるところです。ただ、情報まちづくりという研究会を年に何回か開きながら、新しい流れをちゃんとつくっていこうという努力は今している最中でございます。
そして、国とやはり市町村と総合的にやらないといけないんですが、市町村が意外にそこが弱いなという感じがしますので、市町村に対するてこ入れを何らかの形で考えていただいたらというふうに思います。
以上でございます。
○山本博司君 以上で終わります。