参議院 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第3号

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 一問だけお聞きをしたいと思いますけれども、一つ先に感想といいますか、鈴木副大臣から稲城市の介護支援のボランティアのボランティアポイントのお話ございました。公明党も新しい福祉ビジョン、介護ビジョンの中でもこのボランティアポイントということをやっぱり国の制度としてやるべきだということを言っております。
 もう一つ、末松副大臣からも、元気な高齢者の方々に対して褒賞的なものをというようなお話ございましたけれども、公明党はお元気ポイントという形で、そういう元気に介護保険を使われないでこられている方々に対して介護保険を安くするとか、何らかのそういう制度が必要ではないかということを一応ビジョンとして言っております。それが一つでございます。
 質問は、実は、十二月十四日の社会保障の推進という中で番号制度のことがございます。このことに関して質問をしたいと思います。
 この社会保障と税にかかわる番号制度、実務検討会等行われて、これから今年の秋の法案提出ということで推進をされるということですけれども、今まで前政権でもこうしたことに関して推進をしておりました。ただ、費用対効果がどうなのかとか、プライバシーの問題がどうなのかと、こういった形で民主党の方も批判的な方がいらっしゃったと思います。そういう中で、前政権では社会保障カードということを予算として計上をしておりましたけれども、現実的に政権交代した後、事業仕分でその予算が返上になってしまったという経緯もあります。
 こういう共通番号制度という形で民主党の中でどうそれが変遷をしてきたのかということと、それからもう一つ、今民主党のマニフェストの中で年金通帳ということをうたっていらっしゃいます。その年金通帳をやめられるのかどうか。そういう共通番号という形の流れの中で、民主党の政策がどういう位置付けなのかというのが、ちょっと私も分からなかったものですので、お聞きをしたいという点でございます。
○副大臣(平野達男君) 共通番号制度につきましては、まず、これどこまでその利用を拡大するのか、例えば年金、医療のような社会保障制度あるいは税収、そういったものの範囲に限定するのか、あるいはもっと先の国民IDカードみたいな何でも使えるような、そういった共通番号制度にするのか、そういったところについても今、私もメンバーの一人なんですが、今議論中であります。
 基本的には、まずコンパクトなものから始めようということで、今の段階では社会保障制度、税ということを念頭に置いて制度設計するのかなといったことの議論が進んでいて、最大の関心事はやっぱりセキュリティーの問題でありまして、このセキュリティーをどうやって確保していくかということを議論すると同時に、あと共通番号制度につきましては、まだまだ本当に必要性、本当に必要なのか、それから、先ほど委員から出ましたけど、費用対ベネフィットの話が出ましたけれども、そういった点について社会的な認識がまだ得られていないという問題意識も持っておりまして、そういった点での有識者ヒアリング等々もやって今検討を進めているということなんですが、基本的には導入を前提とした基本法を次の、秋の国会に出すことを念頭に置いて今議論を進めているということであります。
○会長(山崎力君) それでよろしいですか。
○副大臣(平野達男君) 年金通帳につきましては、ちょっと……
○山本博司君 年金のことの関連性。
○副大臣(櫻井充君) 済みません、担当でないのでちょっと分かっている範囲でだけ申し上げますと、年金通帳に対しての予算が二十三年度で六千万計上されています。それは、アンケート調査を実施するということなので、それによって導入するか導入しないかというのを決めたりとか、どういう形がいいのかということのアンケート調査なのかよく分かりませんが、一応そういう予算は計上されております。
○副大臣(平野達男君) 補足させていただきますと、例えば、そのほかの年金手帳とか住民基本台帳とのその兼ね合いをどうするかとか、そういったことも検討のテーマにはなっています。まだ結論は出ていないというふうに理解しています。
○会長(山崎力君) よろしゅうございますか。
○山本博司君 結構です。この後はまた委員会等で質問したいと思います。