参議院 消費者問題に関する特別委員会 第2号

○委員長(山本博司君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 この際、山岡内閣府特命担当大臣、後藤内閣府副大臣及び郡内閣府大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。山岡内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(山岡賢次君) 消費者担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。
 初めに、東日本大震災により亡くなられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 消費者担当大臣としては、暫定規制値を超えた放射性物質が食品から検出される事態に対し、消費者の皆様に、食品のモニタリング調査の結果等を分かりやすく伝え、不安を取り除くことが重要と考えています。
 このため、消費者庁ホームページや「食品と放射能Q&A」を活用しながら情報提供を行います。また、専門家を交えた意見交換会などリスクコミュニケーションを地方自治体、消費者団体と連携しつつ進めます。加えて、食品のモニタリング検査等に地方消費者行政活性化基金の活用を推奨するとともに、岩手、宮城、福島、茨城の被災四県については、更なる支援を図ってまいります。また、国民生活センターによる放射線検査機器の貸与や必要な研修等により、地方自治体が進める食品等に対する安全、安心に向けた取組を支援し、連携してまいります。
 このほか、地方自治体の窓口へ弁護士、司法書士、建築士等の専門家を派遣するとともに、震災に便乗した悪質商法等に対して厳正に対処してまいります。
 こうした震災対応に全力で取り組むとともに、山積する課題、新たな課題に消費者の立場に立って対応できるよう、消費者行政の基盤づくりを加速させてまいります。
 具体的には、第一に、消費者行政における新たな仕組みづくりを進めます。消費者被害の発生、拡大の防止や、多数の消費者に生じた被害の救済に関して実効性ある制度、生命・身体分野の消費者事故等の調査を行う体制について、来年の通常国会提出を目指し法案作りを具体化させます。また、分かりやすい食品表示制度の実現のため、その一元化を図るべく、検討を着実に進めてまいります。
 第二に、事故情報の収集、分析を強化するとともに、迅速かつ的確に消費者に対する注意喚起、各省庁への措置要求、事業者への勧告等を行います。
 また、悪質商法、偽装表示等を行う事業者に対する法執行力を強化し、消費者安全法、特定商取引法、景品表示法、JAS法、食品衛生法等について、消費者の利益を守るため厳正な法執行を着実に実施してまいります。
 第三に、実際に消費者被害が生じ、対応しているのは地域です。地域主権の原則に立ち、地方消費者行政の充実に取り組んでいくことが重要です。地方消費者グループフォーラムを引き続き開催し、住民の輪を広げていくとともに、地域における食の安全、安心等、地域で活動している多様な主体による消費者問題への取組の支援を推進してまいります。
 国民生活センターの在り方の見直しについては、消費者庁と国民生活センターの当事者の結論を踏まえ、先行的に取り組める事項については試行を実施するほか、第三者を含めた検証の機会も設けた上で、政府の独立行政法人改革の動きを視野に入れて、しかるべき時期に政務として判断を行ってまいります。
 消費者の安全、安心を実現するためには、だまされない賢い消費者、社会の発展と改善に積極的に参加する自立した消費者を育てることが大切です。このため、消費者庁は文部科学省と連携して消費者教育を体系的、総合的に推進してまいります。
 消費者委員会においては、消費者行政全体に対する監視機能を有する機関として、これからも消費者のため建議等を行うなど、その機能を発揮していただきたいと考えています。そして、消費者庁と消費者委員会が適切に協力して、それぞれの役割を果たしていけるよう取り組んでまいります。
 山本委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願いをいたします。
○委員長(山本博司君) 後藤内閣府副大臣。
○副大臣(後藤斎君) 消費者行政を担当いたします内閣府副大臣の後藤斎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、東日本大震災によって亡くなられた方々そしてその御遺族に対し深く哀悼の意を表すとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 山岡大臣を支えまして、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができるよう、消費者の利益の擁護及び増進に関し総合的に施策を推進してまいります。
 山本委員長を始め理事、委員の皆様方の御理解と御協力、心からお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いします。
○委員長(山本博司君) 郡内閣府大臣政務官。
○大臣政務官(郡和子君) 消費者行政を担当いたします内閣府大臣政務官の郡和子でございます。
 私からも、初めに、東日本大震災で亡くなられた方々とその御遺族に対して深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様方に心からのお見舞いを申し上げます。
 私も、山岡大臣を支えまして、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができるよう、消費者の利益の擁護そして増進に関し総合的に施策を推進してまいります。
 山本委員長を始め理事の皆様方そして委員の皆様方の御理解と御協力、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
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○委員長(山本博司君) 消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、消費者安全法第十三条第四項の規定に基づく消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果の報告に関する件について、政府から説明を聴取いたします。山岡内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(山岡賢次君) 消費者安全法第十三条第四項に基づき平成二十三年六月に国会に提出いたしました消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果の報告につきまして、御説明を申し上げます。
 消費者安全法では、消費者事故等の情報一元化のため、消費者事故等の情報が消費者庁に通知されることになっており、消費者庁において集約及び分析を行い、その結果を取りまとめることとされております。
 今回の報告は第三回目となり、平成二十二年十月一日から平成二十三年三月三十一日までに消費者庁に通知された情報等を取りまとめたものです。
 第一に、法第十二条第一項に基づいて通知された重大事故等は三百九十一件です。このうち、事故内容では火災事故が最も多く二百六十五件であります。
 第二に、法第十二条第二項に基づいて通知された消費者事故等は八千四百八十六件であります。
 消費者庁においては、これらの通知された情報等を基に様々な措置を行っております。重大事故等として消費者安全法にて通知された情報や消費生活用製品安全法にて報告された重大製品事故の情報を定期的に公表しております。また、特定商取引に関する法律に基づき二十二件の業務停止命令及び指示を行ったほか、関係機関等に対しての消費者事故等の防止に関する対応の要請など十三件行いました。
 以上が第三回の本報告の概要でございますが、今後さらに、消費者庁として各機関との協力関係を一層強化し、収集する情報の拡充や分析の質を高め、より適切な注意喚起や着実な法執行等を進めてまいります。もって、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に取り組んでまいる所存です。
 ありがとうございます。
○委員長(山本博司君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十九分散会