参議院 総務委員会 第18号

○林久美子君 是非これ大臣、前向きに検討をいただきたいと思います。
 国民の皆さんの御理解をというお話もありましたけれども、そのためにも、先ほど有識者会議の設置は考えていないというお話でしたけれども、この議論のプロセスはできるだけ透明化をして広く見えるようにしていただきたいということをお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 では次に、郵政関係について伺います。御答弁は、山本政務官、よろしくお願いいたします。
 先ほど藤末委員からもお話がありましたが、いよいよ財政審が動き出したということでございます。十四日の日に、日本郵政の株式売却について具体的にどういう議論が行われたのか。ちょっと先ほど答申の時期についても触れられましたけれども、具体的に今後どのようなスケジュールで議論が進んでいくのか、お答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(山本博司君) 林委員にお答え申し上げたいと思います。
 四月十四日に、財務大臣から財政制度審議会に対しまして、日本郵政株式会社の株式の処分について諮問が行われました。現在、同審議会の国有財産分科会におきまして、主幹事の証券会社の選定基準などについて御審議いただいている形でございます。これまでに、関係者からヒアリングを行いまして、二回審議が行われたところでございます。
 引き続き御審議をいただいた後で、六月頃に答申をいただく予定になっております。
○林久美子君 六月頃に答申を出していただくということでございました。
 これまでにも、NTTやJTなど、段階的に株式を売却するという方策なども取られているわけですね、実際に売却するときには。日本郵政の、じゃ、株式の売却は具体的にどういう形で行われていくのか。まさに今検討中のさなかではあると思いますけれども、その方向感を含めてお話をいただきたいと思います。
○大臣政務官(山本博司君) 日本郵政株式の売却方法につきましては、現在、財政制度審議会の国有財産分科会、御審議をいただいておりますけれども、現時点においてまだ決まっているわけではございません。
 平成九年九月から様々な、この売却の方法ということでございますけれども、入札方式とか、またいろんな形ございますけれども、平成九年九月に東京証券取引所におきましてはブックビルディング方式、これが導入されて以降、新規株式公開におきましては全ての案件でこのブックビルディング方式が採用されていると承知をしております。また、平成九年以降のNTTとかJTの株式売却におきましてもこのブックビルディング方式が採用されているところでございます。
○林久美子君 今、東証、東京証券取引所がブックビルディング方式を導入して以降、全てのIPO案件がブックビルディングだというお話がありました。そういうことを考えると、今回の日本郵政の株式の売却も、かなりそのブックビルディング方式が優位であるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○大臣政務官(山本博司君) まだ具体的な形で決まっておるわけではございませんけれども、国有財産分科会の委員の方々の意見の中には、入札方式は大変公開価格が高くなって流動市場に影響があるというふうなことでございますとか、今、大型案件、これは国内外で募集しておりますので、海外で主流となっているブックビルディング方式が採用されているという、審議会でもそういう委員が出ているのは承知をしております。
○林久美子君 議論の中でもブックビルディングが大勢を占めているということかなというふうに拝察をさせていただきます。
 先ほど藤末委員も触れられましたが、次に、主幹事証券会社の選定についてお伺いをしたいと思います。
 基本的に、参議院の附帯決議にも盛り込まれているように、広く国民に保有をしてもらうというのが大事なことなんだと私は思うんですね。そういう観点から見れば、やはり海外の投資家よりも日本の証券会社を優先的に選定するということもこれは選択肢としては考えられるんだと思います。
 まず、主幹事証券会社の対象に海外の証券会社も入るのかどうか、お答えいただけますか。
○大臣政務官(山本博司君) この日本郵政に係る主幹事証券株式会社の選定基準ということに関しましては、財政制度審議会や国有財産分科会におきまして、事務局よりNTTとかJTの選定基準について説明をして、それらを踏まえながら今現在審議をしているところでございます。
 この具体的な観点ということに関しましては、証券会社における日本郵政のビジネスモデルの理解度とか、また証券会社のコンプライアンス上の問題がないこと、こういうことを確認すべきという、こういう委員の意見も出ておる状況でございまして、透明性、公平性の確保を図るという財務省における選定基準はそういう形で進めております。その意味では、海外も含めて公平に検討するという形でございます。
○林久美子君 ということは、海外のところもやはり対象に残るのかなとは思いますけれども、主幹事証券会社の数というのは、かなり今回規模大きいですよね、についてはどれぐらいを考えていらっしゃるんでしょうか。
○大臣政務官(山本博司君) この数につきましては、従来、NTTとかJTの答申において具体的に数は何社なのかという明確に記載はされておりません。ですから、答申をいただいた選定基準を基に財務省として適切に対応していくという形でございます。
 ちなみに、現実的に今までのJTとかまたNTTの売却等では複数社の形になっておる次第でございます。