参議院 総務委員会 第4号 平成29年3月16日
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
本日は、地方税関連の法案に対する質疑ということで、防災ヘリの墜落事故と公共施設の適正管理に関しましてお伺いをしたいと思います。
まず、消防防災ヘリの事故に関してお伺いをしたいと思います。
三月五日に長野県で消防防災ヘリの墜落事故が発生いたしまして、乗員九人全員が亡くなるという痛ましい結果となりました。犠牲になられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
救助訓練中の事故でございまして、特に働き盛りの中堅、若手も多く含まれておりまして、長野県の消防防災ヘリによる救助能力が大きく損失を被ったことは極めて残念でございます。長野県は山岳地帯でございまして、多くの登山客が訪れ、時折事故も発生しております。北アルプスなど全国有数の山岳観光地と広大な県域を持つ長野県は、他県に比べても一層山岳救助のニーズが高まっているという実態があります。今回の事故は今後の救難・防災活動に大きな打撃を与えておりまして、その点で国からの様々な形の支援が必要であると考えます。
そこで、まず消防庁にお聞きをしたいと思います。
原因の究明と再発防止に向けた取組が大変重要であると考えますけれども、どのように取り組んでいくつもりなのか、今後の方針について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(大庭誠司君) お答えします。
今回の事故原因の調査につきましては、現在、国土交通省運輸安全委員会において調査中でありまして、原因究明までには一定の時間を要すると聞いております。
今回の事故を受けまして、消防庁においては、緊急に全国の消防防災ヘリコプター保有団体に対しまして安全確保の再徹底を要請することといたしまして、安全管理体制の再点検、訓練時を含め安全運航の徹底などを内容とした通知を三月八日に発出したところでございます。
また、今般の事故の検証につきましては、現在、長野県において消防防災航空センター職員への聞き取り、書類調査などによりまして運航体制、安全管理の状況を確認しているところであり、消防庁としても、その結果を共有し、必要に応じ全国の保有団体に対し注意喚起を行うことといたしております。
運輸安全委員会等による原因究明につきましては一定の時間を有するものの、消防庁としましても、時機を失することなく再発防止に向けた対応を講じてまいりたいと考えております。
○山本博司君 まずはこの事故の原因究明ということで、徹底して検証していただきたいと思います。
長野県では、現状、消防防災ヘリがない状態となっております。今春、夏以降の頻発する遭難事故とか、また山火事対策も迫っておりまして、対応は待ったなしでございます。当面の間は近隣県と連携をして支援体制を整えていただきたいと思いますけれども、消防庁としてどのような支援を行うつもりなのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(大庭誠司君) これまで長野県の消防防災ヘリコプターが対応していました長野県内の事案につきましては、長野県の県警ヘリ二機、それからドクターヘリ二機によるほかに加えまして、今もお話がございましたが、消防防災ヘリコプターによる消防防災業務に関する相互応援協定、この協定を締結しています隣県六県と長野県の方で協議されまして、当分の間、隣県ヘリコプターの応援を受けられるよう、長野県と隣県との間で確認されたものと聞いております。
また、応援県のこの六県の負担軽減等のため、これまで協定を締結していなかった愛知県、埼玉県への応援協定の拡大も現在検討いたしておりまして、消防庁におきましても、両県に対し長野県への応援出動の協定締結をお願いしているところでございます。さらに、長野県で仮に林野火災などの広域災害が発生した場合には、消防組織法に基づく広域航空消防応援によりまして、他県ヘリコプターの迅速な出動ができるよう準備することといたしております。
このような取組によりまして、ヘリコプターを活用した山岳救助を始めとする長野県内の消防防災業務が適切に行われますよう、消防庁としても必要な対応を進めていくことといたしております。
○山本博司君 しっかり対応をお願いをしたいと思います。
長野県は、ヘリ、この運航の再建まで長期間を要するための緊急措置として、救難のヘリ運航、これを当面民間に委託するなど様々なことを今検討されております。また、新たな消防防災ヘリの再建も検討しているということで、そうした場合でも、このヘリコプターを仮に導入する場合は、機種の選定、また発注、納入ということで二年から三年は掛かると見込まれております。仮にこの消防防災ヘリを再建するとなると、何らかの国からの財政的な支援がないと大変厳しい状況もございます。他県でも新たなこうした消防防災ヘリの機体の更新、これが進んでおりまして、この三月の各県の議会におきましても予算の検討が行われている場合もあるようでございます。
そこで、こうした消防防災ヘリの再建に向けて、補助などの国からの財政的な支援、これはどのようになっているのか、現状のスキームについて御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(大庭誠司君) お尋ねの消防防災航空体制の再整備につきましては、御指摘のありましたように、ヘリコプターの機体の確保、運航、こういうものと、ヘリに搭乗し救助活動などを行う消防隊員の確保というハード、ソフト両面の対応が必要であるかと思います。仮に県がヘリコプターの機体を整備する場合には、元利償還金に交付税措置のあります緊急防災・減災事業の活用が可能でありまして、各県におきましてこういうような形で機体の整備を進めているところでございます。
○山本博司君 是非ともそうした支援をお願いをしたいと思います。
次に、ヘリコプター操縦士の育成策ということでお伺いをしたいと思います。
消防防災ヘリは、消火、救助、救急及び情報収集等、その他の任務、多岐にわたっておりまして、災害出動件数というのは年々増加傾向にございます。また、三百六十五日二十四時間の運航体制の整備を進める必要があるとともに、消防防災ヘリだけでなくて、警察のヘリ、またドクターヘリ、さらに自衛隊のヘリなど、もうたくさんのヘリがございますので、その前提となる操縦士の確保、これが急務でございます。
社会の流れと比例しまして、この消防防災ヘリの操縦士も高齢化の一途をたどっておりまして、十数年後には大量退職も予想されているところでございます。今、このヘリコプター操縦士を早急に確保して長期的に養成をしていかなければならない、そういう局面に、迎えていると思います。
公明党は、山口代表を中心に以前から一貫してこの操縦士育成ということを訴えておりました。このヘリコプター操縦士の育成確保策、どのように考えているのか、国土交通省に確認したいと思います。
○政府参考人(高野滋君) お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、消防防災ヘリはドクターヘリや警察のヘリコプターなどと並びまして非常に公共性の高い運航を行っております。そして、今般、ドクターヘリの導入であるとか消防防災ヘリ二十四時間化とか、そういった面でそのニーズが高まっているということも事実であろうと思います。
ドクターヘリであるとか消防防災ヘリにつきましては、その操縦には高い操縦技量が必要でございまして、その養成確保が重要な課題となってきていると認識しています。このため、国土交通省におきましては、平成二十七年三月に、総務省であるとか厚生労働省、警察庁などの御協力もいただいてヘリコプター操縦士の養成・確保に関する関係省庁連絡会議というものを設置いたしまして検討を進め、同年七月に、消防防災ヘリなどの公共性の高いヘリコプター操縦士の養成確保対策について取りまとめを行いました。
それに加えまして、平成二十七年五月には、ヘリコプター運航会社であるとか民間の養成機関、関係省庁などで構成される航空機操縦士養成連絡協議会ヘリコプター部会というものを設置いたしまして、さきに述べました関係省庁連絡会議の取りまとめを受けまして、官民連携してヘリコプター操縦士の養成確保策の実現に向けた取組を進めてきております。
具体的には、例えば本年度は、ドクターヘリであるとか消防防災ヘリの操縦士の確保に向けて、これらのパイロットの乗務要件の見直しであるとか訓練プログラムの開発について国土交通省において調査検討を進めてきておりまして、近々その結果を取りまとめる予定にしております。また、これに併せて、民間養成機関の訓練レベルの向上に向けた取組であるとか、ヘリコプター操縦士を志望する若者の裾野拡大に向けた取組についても官民で協力して進めてきております。
さらに、来年度について申し上げますと、国土交通省では今後、ヘリコプター操縦士のキャリアパスに関する調査を行って、若手操縦士に効率的に操縦経験を積ませて、ドクターヘリであるとか消防防災ヘリの操縦士になれるように、そのための方策について検討を行うこととしておりまして、平成二十九年度予算案においても必要な経費を計上させていただいております。
国土交通省としては、この重要な課題につきまして、関係者間で綿密に連携をしながら操縦士の養成確保に向けた様々な取組を総合的に推進してまいりたいと思っております。
ありがとうございます。
○山本博司君 大変大事でございますので、強力に推進をお願いをしたいと思います。
大臣にお伺いをしたいと思います。
これまで、今見てまいりましたように、この防災ヘリに関しましては、当面する課題とともに、長野県だけではなくて中長期の課題も山積をしているわけでございます。今回の痛ましい事故から様々な教訓を引き出して、自治体や国が大局的な視点を持って今後の課題解決に取り組んでいくべきと考える次第でございます。この機会を捉えて、いま一度この消防防災ヘリの重要性を認識して更にしっかり推進をしていただきたいと思いますけれども、大臣、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 消防防災ヘリコプターは、都道府県や政令指定都市が保有しており、消火、救助、救急、情報収集などの活動をしていただいています。例年、七千件前後出動しています。
また、大規模災害時にはその高速性と機動性を生かした活動がなされておりまして、例えば平成二十七年九月の関東・東北豪雨では、常総市で浸水により孤立した住居などから約三百名の方々を救助しました。さらに、昨年八月の台風十号による災害では、上空から効果的な情報収集を行うとともに、陸上からの救助が困難な孤立地域において救助活動を行いました。
このように、消防防災ヘリコプターというのは、国民の生命、身体、財産を守るために幅広い活動をしていただき、重要な役割を担っていただいております。ですからこそ、その安全確保がとても大切だと思います。
今回の事故を受けまして安全確保再徹底の緊急要請を行ったところですけれども、今後、消防防災ヘリコプターを保有する団体に対して、安全確保の再徹底状況についてフォローアップを行う予定といたしております。しっかりと安全運航について必要な対応を講じてまいります。
○山本博司君 大臣、是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
次に、公共施設の適正管理ということでお聞きをしたいと思います。
我が国では、公共施設等の老朽化対策、大変大きな課題となっております。地方公共団体におきましては、厳しい財政状況が続く中で、今後、人口減少等により公共施設等の利用需要が変化していくことが予想をされております。こうした状況を踏まえまして、早急に公共施設等の全体の状況を把握をして、長期的な視点を持って、更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行うことによりまして、財政負担を軽減、平準化するとともに、公共施設等の最適な配置を実現することが必要となっております。国としては、地方公共団体におけるこれらの取組を更に後押しをする必要があると思います。
今回の地方財政計画におきまして公共施設等の適正管理の推進といいますのは主要なテーマとなっておりまして、平成二十九年度の本予算案の中でも、内容を拡充し、予算を増額し、適正管理を進めている次第でございます。公共施設等を総合的にかつ計画的に管理をするということは、地域社会の実情に合った将来の町づくりを推進する上でも不可欠であるとともに、昨今推進されております国土強靱化にも資するものでございまして、この管理計画が大変重要となってまいります。
そこで、お聞きをしたいと思いますけれども、総務省では平成二十六年に公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進という通知が出されておりますけれども、この公共施設等総合管理計画の策定、これを要請しておりますけれども、現時点でこの管理計画、各地方自治体の策定状況をお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。
総務省におきましては、平成二十八年度までの公共施設等総合管理計画の策定を要請しているところでございます。
この計画の策定状況についてでございますが、平成二十八年十月一日時点の調査結果では五百五十三団体、全地方公共団体の三〇・九%において計画が策定済みでございます。また、平成二十八年度末までには、東日本大震災による影響等の特殊な事情で策定が遅れる七市町村を除く千七百八十一団体、全地方公共団体の九九・六%におきましてこの計画の策定が完了する予定と見込まれております。
○山本博司君 今年度中に計画が整って、いよいよ実行の段階に入るということになるかと思います。
それで、今回、公共施設等最適化事業費が対応してきましたけれども、二十九年度におきまして適正管理推進事業費に内容を拡充をしてきた点がございます。どういった点を重視をしてきたのか、この点に関しまして御説明をいただきたいと思います。
○副大臣(原田憲治君) お答えを申し上げます。
総務省では、これまでも、地方公共団体が公共施設等総合管理計画を策定して取り組む施設の集約化、複合化、転用、除去事業について、公共施設等最適化事業として地方債措置を講じてまいりました。今年度中にほぼ全ての地方公共団体において公共施設等総合管理計画の策定が完了し、今後、老朽化対策等の取組が本格化する段階に入ってまいるものと思っております。
公共施設等適正管理推進事業は、こうした取組をより一層推進し、公共施設の適正管理の推進を図るため、平成二十九年度から、これまでの公共施設等最適化事業の対象に加え、既存施設をより長く活用するための長寿命化事業、コンパクトシティーの形成に向けた町づくりを進めるための立地適正化事業、熊本地震の被害状況を踏まえ、災害発生時の庁舎機能を確保するための市町村役場機能緊急保全事業を追加したものでございまして、事業費についても平成二十八年度の二千億から三千五百億円に拡充をしているところでございます。
○山本博司君 鳥取県中部地震におきましても、倉吉の市役所が使えなかったということがございました。今回のこの予算拡充ということと併せまして、こうしたことが対応できるということで大変評価をする次第でございます。更に推進をお願いをしたいと思います。
次に、水道事業への対策ということでお伺いをしたいと思います。
我が国の水道事業は、人口減少の中、今大きな危機に直面をしております。高度経済成長期に整備をしました施設や水道管は更新期を迎えておりまして、あわせて、大規模地震に備えた耐震化も急がれる次第でございます。特に、簡易水道など規模の小さい水道への対策は急務でございます。厚労省は、平成十九年六月に、この簡易水道の上水道への統合を促進する目的で簡易水道統合の方針を示しました。平成十九年から二十八年まで期限を区切って統合を推進してくれまして、総務省からも統合後十年間の地方財政措置が講じられてきております。
そこで、これまでの簡易水道の統合の対応状況を厚労省から御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) お答えいたします。
簡易水道につきましては、今先生から御指摘もございましたように大変経営基盤が脆弱でございますので、支援制度を維持しつつも、簡易水道の統合を促進しまして基盤を強化するということが重要であるというふうに考えております。
そのため、私ども厚生労働省におきましては、簡易水道事業の早期統合を図るということを目指しまして、平成十九年度から平成二十八年度までの十年間という期限を区切った形で簡易水道の統合を前提とした財政支援を行い、集中的に統合を促してきたというところでございます。
○山本博司君 東日本大震災などの影響によりまして整備が遅れている地域もあると思いますけれども、更なる国からの支援が求められております。
私は今、公明党の過疎地に関するPTの座長をしておりまして、先月、PTのメンバーで、一部過疎地域を抱えます島根県の松江市に行ってまいりました。そして、現地の簡易水道施設、この現場を視察し、課題、要望を伺ってきたわけでございます。
今、松江市は、市町村合併に伴いまして二十六の簡易水道事業を抱えておりまして、本年四月に簡易水道と上水道を統合し、水道事業の一元化を図るということを目指しております。統合への課題ということでお聞きしましたのは、合併によって、大変広くなっております点在する簡易水道の維持管理、また施設の更新、水源転換など、統合によって不用となった資産の解体を含む安全管理、こうした施設の維持管理面においても、合併後、大変多くの課題を抱えて大変だということもお聞きしている状況でございます。特に財政面の不安を懸念されておりました。
人口減少、少子高齢化の進行などで、どの地域も同じような環境だと思います。このような統合を進めている地方自治体への財政的な支援に関しまして、厚労省、総務省から見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 簡易水道の統合につきましては、先ほど申し上げましたとおり、平成二十八年度までの事業統合ということを目指して集中的に進めてきたわけでございますが、自然災害等によりまして二十八年度までの統合が困難な事例というのも生じたことでございますので、そのような場合につきましては、財政支援の前提となる統合期限や工期を平成三十一年度まで延長し、補助を継続するということといたしました。
なお、統合して上水道事業というふうになった旧簡易水道につきましても、他の上水道事業と比較して経営条件が良好でない場合などにつきましては、引き続き水道施設の改良等について補助対象としているところでございます。
○政府参考人(黒田武一郎君) 総務省におきましては、簡易水道の統合により経営基盤の強化が図られますよう、統合後に実施する旧簡易水道の建設改良に要する経費につきまして、今御答弁ありました国庫補助事業に併せて地方財政措置を講じてきたところでございます。今回、この国庫補助事業の延長に併せまして過疎団体等に対する措置を拡充し、引き続き地方財政措置を講ずることとしております。
また、将来にわたって安定的に事業を継続するため、広域化等や民間活用などの抜本的な改革の検討によりまして、投資の見直しや財源の確保などの取組方針を含む経営戦略の策定を要請しているところでございます。
こうしたことも併せまして、引き続き水道事業の経営改善に向けた取組を支援してまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非ともこの支援、お願いをしたいと思います。
次に、水道法の改正ということでお伺いをしたいと思います。
これまで見てまいりましたように、この水道事業を取り巻く環境というのは大変厳しい状況でございますし、この国民生活に欠かせないライフライン、良好な状態でどのように維持管理していくか、大きな課題でございます。特に市町村が担うこの水道事業、人口減などを背景にしまして大変赤字体質のところが多く、大変単独で事業を強化するということが厳しい状況でございます。
そういう中で、今国会で、水道法の改正が三月七日に閣議決定をされました。厚労省から、この水道法の改正の趣旨、特に水道基盤の強化を図るための措置について御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 今般、私どもの方から国会の方に出させていただきました水道法の改正案と申しますのは、人口減少に伴う水の需要の減少、あるいは水道施設の老朽化、そして深刻化する人材不足など、様々な水道が直面しております課題に対応し水道事業の基盤強化を図りたい、こういうことを目指しておるものでございます。
具体的には、一つは、水道事業者等に対しまして水道施設の適切な管理をしていただくということを求める、これが一つでございます。それから二つ目といたしまして、特に小規模な事業者におきまして、経営面でのスケールメリットの創出ということにつながる広域連携の推進、あるいは、三つ目といたしまして官民連携の推進、こういった様々な内容にわたるものでございますが、そういった点につきまして所要の措置を講じようというものでございます。
○山本博司君 最後に、大臣に伺いたいと思います。
平成二十四年十二月、中央自動車道の笹子トンネルの天井板落下事故を受けまして、急速に進行する社会基盤、インフラの老朽化対策、様々に取り組まれております。こうした社会基盤のインフラの維持管理に関しましては、地方自治体、大変財政的に厳しい状況のために思うように進まない実態があると思います。特に離島や過疎地域、その厳しさが更に増しておりまして、国からの財政的な支援、万全にしていただきたいと思います。
この公共施設等の適正管理の推進に向けた最後に大臣の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 公共施設の老朽化というのは、時には命にも関わる事故につながることもあり、全国的な大変重要な課題だと認識をしております。
総務省では、これまでも公共施設等総合管理計画に基づく施設の集約化、複合化などの取組や、水道を始めとする公営企業施設の更新などについて地方財政措置を講じてまいりました。来年度以降も、先ほど原田副大臣から答弁がありましたが、公共施設等適正管理推進事業費などの措置を講じることにしております。
引き続き、地方公共団体における公共施設などの適正管理の取組、しっかりと応援をしてまいりたいと思います。
○山本博司君 以上で終わります。ありがとうございました。