党勢拡大へ議員力アップ 各地で活発に夏季研修会

党勢拡大へ議員力アップ 各地で活発に夏季研修会

 公明党は3日、大阪、四国、福岡、沖縄で夏季議員研修会を開催した。政策の研さんや活動報告などを行い、議員力をさらに磨いて党勢拡大を進めることを誓い合った。研修の様子と、四国の研修会に参加した山口那津男代表のあいさつ要旨を紹介する。

■(四国)分科会 人口減少、子育て支援で議論

 四国方面本部の夏季議員研修会が徳島市内で行われ、山口那津男代表があいさつしたほか、同本部のメンバーと懇談した。石田祝稔方面本部長、山本博司方面幹事長(参院議員)、谷合正明(同)、山崎正恭(衆院議員)の両方面副本部長、原田大二郎党青年局次長(参院選予定候補=比例区)らが参加した。

 研修会では二つのテーマで分科会が行われた。谷合氏は「消滅可能性都市」について、人口が減少して高齢化率も上昇する今後の見通しを示す一方、政府が進める地方創生や空き家対策の状況に触れ、「人口減少が進む中で生活基盤を維持していくための党の方針として『2040ビジョン』を進めている」と述べた。

 また「今後の子育て施策」を担当した山本氏は、公明党の推進で児童手当や医療的ケア児支援が拡充したことを紹介し、「公明党が提言した子育て応援トータルプランが政府の施策に反映されている」と訴えた。

 さらに、中川宏昌党北陸信越方面本部長(衆院議員)らが、能登半島地震の発生直後から被災者に寄り添ってきた公明党の支援活動について報告。

 原田氏は、呼吸器内科医やがん薬物療法専門医の経験を生かし「健康で幸福を実感できる社会の実現をめざす」と決意を披歴した。

■(山口代表あいさつ=要旨)現場主義の実践貫き、信頼広げる実績作ろう

 公明党は今年、結党60年の大きな節目を迎える。公明党がこれまで果たしてきた役割、存在意義を確認し、それを議員一人一人が自身の使命として深めてまいりたい。そして議員力を磨き、実績を作ることが、応援していただく党員、支持者の皆さまの誇りになる。力になる。そのことを深く胸に刻み、決意新たに出発しようではないか。

 公明党の使命は、国民の生活の安定、幸福が実感でき、希望に満ちた社会をつくっていくこと、さらには国際社会の平和を創出していくことだと言える。元日に発生した能登半島地震の対応でも、そうした使命を担う公明党の現場主義、「大衆とともに」の立党精神が実践された。

 私も現場を訪れ、被災者の声から、トイレトレーラーや水の確保へつないだ。ある避難所では、高齢の避難者が涙を流しながら「よく来てくれた」と感謝された場面もあった。具体的な支援策の提供も大事だが、被災者に寄り添い、コミュニケーションを取る力も公明議員の大事な要素だと改めて確認したい。

 こうしたことを党災害対策本部をはじめ、公明党の国会議員、地方議員が現場で今なお継続している。これは公明党にしかできないことだ。今後の災害に備え、この現場主義、ネットワークを生かした政策実現力をさらに磨いていきたい。

 「清潔な政治の実現」「大衆福祉」が公明党の原点だ。これまで政官の癒着など不正を晴らしながら、国民から信頼される政治の道を切り開いてきたのが党の歴史だ。今回の自民党派閥の政治資金問題でも、公明党の原点、役割があるからこそ、自民党総裁の決断を促し、法改正をやり遂げた。これからも公明党の原点を誇りに、歩みを進めていきたい。

 来年秋までに衆院選、参院選、東京都議選が行われる。全議員が各地域で信頼を広げ、必ず勝ち抜き、国民の期待に応えていこう。

■(大阪)講演 結党60年の意義を共に学ぶ

 大阪府本部(代表=石川博崇参院議員)の夏季議員研修会は、大阪市西区の関西公明会館で開催され、北側一雄副代表が「結党60周年の意義と我々の使命」と題し、講演を行った。

 北側副代表は、公明党結党以前の先輩たちが1955年の統一地方選に無所属で立候補し当選した出発点や、56年の参院選大阪地方区(当時)で「まさかが実現」を果たした勝利の軌跡に言及。党創立者が示された立党精神を胸に、今年、結党60年を迎える公明党について、「今や全国どこに行っても公明議員がいる。国政にあっては20年以上、政権与党として国の政策立案に参画し、日本の政治の方向性を決めている」と力説した。その上で、次期衆院選ではポピュリズム(大衆迎合主義)の政治に打ち勝ち、断じて逆転勝利していこうと訴えた。

 これに先立ち党勢拡大に励む南野直司・摂津市議と笠原由美子・羽曳野市議が活動報告。杉久武参院議員の担当で政策を研修した。

■(福岡)活動報告 地域に根差しAS広げる

 福岡県本部(代表=浜地雅一衆院議員)が福岡市で開催した夏季議員研修会では、宮園祐美子・直方市議と永島弘通県議が、党勢拡大やアクティブサポーター(AS)の取り組みについて活動報告した。

 宮園市議は、住民と防災について学び合う地域イベントを主催し、回を重ねる中で、公明党への理解者やASが増えたと強調。また、SNSの動画投稿アプリ「TikTok」を通じて寄せられた地域課題について、解決へ動いた結果、住民から反響があったと述べ、「若者や無党派層にも党理解を広げていく」と訴えた。

 永島県議は、昨年4月の統一地方選で初当選して以降、朝のあいさつ運動や毎日のSNS配信、地域の実績づくりに注力し、住民に信頼の輪が広がった実感を報告。今後も「継続は力」を信条に、党勢拡大の先頭に立つ決意を語った。

 会合では、浜地県代表、党九州方面本部本部長の秋野公造参院議員があいさつした。

■(沖縄)政策研さん 県議選で掲げた公約実現へ

 沖縄県本部(代表=上原章県議)は沖縄市で夏季議員研修会を開き、県本部が先の県議選で掲げた「こどもまんなかウェルビーイングセンター」設立などに関する政策を研さん。金城泰邦党沖縄方面副本部長(衆院議員)が「未来に希望を抱ける政策実現の先頭に公明党が立つ」と訴えた。同副本部長の河野義博、窪田哲也の両参院議員も参加した。

 金城氏は、医療・福祉・教育の連携で沖縄の子どもを取り巻く幅広い課題に対応する同センターについて、琉球大学が米軍西普天間住宅地区跡地(宜野湾市)に2024年度の設置をめざす方針を説明。その上で、「国内で最も出生率が高い沖縄の強みを生かし、子どもたちが持続的に幸福を感じられる社会を築く」と述べ、同センターの設立を推進する考えを強調した。

 また、研修会では今後の党勢拡大に向けたグループディスカッションを行った。登壇した上原県代表は「団結第一で勇躍前進していこう」と呼び掛けた。

2024/08/04  公明新聞 1面