医療用RIの国産化へ/再稼働めざす「常陽」(高速実験炉)視察/茨城
医療用RIの国産化へ/再稼働めざす「常陽」(高速実験炉)視察/茨城で山本(博)、三浦氏ら
公明党がん対策推進本部の山本博司本部長と同科学技術委員会の三浦信祐委員長(ともに参院議員)は24日、茨城県大洗町の日本原子力研究開発機構大洗研究所を訪れ、同機構が2024年度末の運転再開をめざしている高速実験炉「常陽」を視察した。県議、町議が同行した。
常陽は、高速の中性子を用いて核分裂を行う実験炉で国内唯一の施設。がんの画像診断や治療などに用いる放射性同位元素(ラジオアイソトープ=RI)を製造できる。
RIを巡って公明党は、国産化に向けた取り組みを強力に推進。昨年5月に決定した政府の行動計画では、常陽を活用することが明記された。今年5月には原子力規制委員会が、再稼働の前提となる新規制基準に「適合している」とした審査書案を了承している。
一行は、常陽の原子炉格納容器などを視察。担当者は、原子炉の冷却に使うナトリウムによる火災の発生を想定した安全対策などを説明し「今後、安全対策工事を進める」と話した。
視察後、山本、三浦両氏は「常陽は、がんから命を守る治療の選択肢を増やす重要な装置だ。安全性を確保して、地元の理解を得ながら推進していきたい」と述べた。
2023年07月25日 公明新聞 2面