大麻巡る改正法、きょう施行 てんかん治療へ道筋/医療現場で使用可能に
大麻巡る改正法、きょう施行
てんかん治療へ道筋/医療現場で使用可能に
難治性てんかん治療薬などとして、大麻草から抽出した成分を含む医薬品を医療現場で使えるようにするための改正大麻取締法・麻薬取締法が、きょう施行される。医療、産業分野での大麻草の適正な利用促進や、乱用による健康被害の発生防止が目的。公明党が医療関係者や患者団体と連携して推進した。
大麻草には主に、てんかん治療に有用な成分カンナビジオール(CBD)と有害なテトラヒドロカンナビノール(THC)が含まれており、欧米ではCBDを主成分とする難治性てんかん治療薬「エピディオレックス」が薬事承認されている。改正法では、大麻由来の医薬品を使用できるようにしたほか、大麻由来製品中のTHCの残留限度値を設けて規制する。
大麻由来医薬品の活用を巡っては、公明党の秋野公造参院議員が2019年3月の国会質問で、治験(臨床試験)での使用は「可能」との政府答弁を引き出し、後の法改正への道を開いた。
さらに、党てんかん対策推進プロジェクトチーム(座長=山本博司参院議員)や秋野氏と関係者が連携し、早期改正を厚生労働省に要望。昨年12月に法改正が実現した。
なお、難治性てんかんの患者が発作を抑えるために用いるCBD含有製品(オイルなど)を巡っては、THCの残留限度値によって規制される恐れがあったが、秋野氏の訴えを受け、特定臨床研究の範囲であれば使用が認められることとなった。
2024/12/12 公明新聞 2面